緊張感や恥ずかしい思いをしたときに、顔が真っ赤になってしまう…。
そんな「赤面症」に関する悩みを抱えている人って、意外と多いんです。
そこで今回は、赤面症の原因や治し方、対処法、気になる赤面症の手術における副作用について、まとめてご紹介します。 自然治癒率が非常に低いとされる赤面症だからこそ、自分にあった治し方や対処法をしっかりと見極めながら、ゆっくりと改善へと導くことが大切です◎
赤面症
緊張感や恥ずかしい思いをしたときに、顔が真っ赤になってしまう…。
そんな「赤面症」に関する悩みを抱えている人って、意外と多いんです。
そこで今回は、赤面症の原因や治し方、対処法、気になる赤面症の手術における副作用について、まとめてご紹介します。 自然治癒率が非常に低いとされる赤面症だからこそ、自分にあった治し方や対処法をしっかりと見極めながら、ゆっくりと改善へと導くことが大切です◎
緊張しているときなど「顔が真っ赤だよ!」といわれるほか、「かわいい」と顔が赤くなるのをいじられることもある…。
また、指摘されるとさらに意識してしまい赤くなるなど、赤面症で悩んでいる人は以外と多いんです!
なお、顔が赤くなるのは、脳が危機的状況と判断したことで自律神経が乱れてしまうことが原因です。
顔を手で覆う
そもそも「赤面症」とは、恥ずかしいことがあると顔や首元にかけて真っ赤になってしまう症状のことで、精神医学的には社会不安障害(対人恐怖)の1つとして位置付けられています。
人間は赤面する唯一の動物であり、赤面症は自然治癒率が非常に低いといわれています。
なお、赤面すること自体が問題ではなく、精神医学の面においても、赤面する前から「赤くなったらどうしよう…」などと羞恥心に支配されてしまうことが問題であるとされています。
赤面症の場合、顔が赤くなる流れとして、下記のような流れが一般的です。 対人場面に遭遇する→危機的状況と脳が判断する→扁桃体が反応する→交感神経が活発化される→血流が増加する→顔が赤くなる
赤面症が起こる流れを見るとわかるように、赤面症は心理的な問題と身体的なシステムが関連して起こる症状であり、緊張する場面に遭遇すると交感神経が活発になり毛細血管が収縮することで、血流が良くなり顔が赤くなるといった自然の摂理でもあります。
そのため、ほとんどの場合、赤面すること自体が病気というわけではありません。
乾杯
医学的にはなぜ赤面が起こるのかは解明されておらず、実は多くの人が悩んでいる「赤面症」ですが、根本的に対人関係を苦手もしくは苦痛に感じている人に起こりやすいとされています。
とはいえ、他人とのコミュニケーションを比較的活発に取っている人でも赤面症の人はいて、表面上は活発にコミュニケーションを図ってはいるものの、実際には対人恐怖症を克服できていないことが原因で赤面症の症状が現れるといったケースもあります。
なかには、交友相手と普通に会話をするだけでも赤面してしまうなど、ひどい症状に悩まされている人もいます。
深呼吸
赤面しているとき=緊張しているときにあてはまる状態が多く、深呼吸をして緊張を落ち着かせることも対処法の1つです。
深呼吸をすることで呼吸が正常化され、一時的に赤面状態を抑える効果が期待できるものの、個人差が大きく、応急処置程度に覚えておくのがおすすめです◎
赤面症の原因として「どう見られているのかを過剰に気にする」ことが挙げられます。 具体的には、「赤面することで笑われてしまわないだろうか…」など、自意識過剰に不安感を抱いてしまうことで症状を強めてしまっているケースも多いのです。
そんな赤面症の原因に対する治し方として、自分の受け止め方に対する癖=認知の歪みに焦点をあてながら修正していく「認知療法」が効果的です。
認知療法では、「ニヤニヤ笑われて、赤面していることを馬鹿にされた!」と感じた場合、笑っていた=事実、馬鹿にされた=認知といったように、「事実」と「認知」を分けて考えられるように練習していきます。
事実と認知を分けて捉えられるようになることで、現実的な認知に修正しながら自意識過剰になりすぎていた不安感を払拭するのが目的です!
精神的な不安を改善する効能を持つ漢方薬も多く、漢方を用いた赤面症の治し方も1つの方法です。
漢方では、心・肝・脾・肺・腎と5つの臓器をあわせて「五臓(ごぞう)」と呼び、そのなかでも心(しん)に意識を向け続けることで、精神を安定させられるとされています。
一方、イライラや不安、不眠などの症状は、心に意識を向ける働きが衰えている状態であり、そうしたときにおすすめなのが「甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)」と呼ばれる漢方です。 「甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)」には、心の興奮や身体の緊張感を鎮めながら不安を緩和させる効果が期待できます◎ 赤面症にも有効とされる漢方であるため、自然の薬で治したいという方はぜひチェックしてみてくださいね!
「甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)」のほかにも、「六味丸(ろくみがん)」という漢方も、最近では不安や緊張などの緩和に効果があるとされています。 もともとは疲れやすさや、尿の量の減少もしくは多尿による口の渇き、むくみ、かゆみなどに効果があるとされる漢方薬であるものの、不安や緊張をほぐす効能が認められていることから、赤面症にも有効といわれています!
ご紹介したように、「甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)」や「六味丸(ろくみがん)」など、赤面症の改善にも効果が期待できる漢方薬があります。
とはいえ、取り入れる漢方によっては副作用のリスクがあることも…。 そのため、漢方を処方する際には、医師への相談はもちろん、副作用かもしれない症状が表れたときには、すぐに担当の医師もしくは薬剤師に相談することが大切です◎
赤面症の治し方として、手術を選ぶ人もなかにはいます。
ただし、手術を受けるのは心理的なケアに限界を感じたときだけで良いという意見もあるため、手術をする前にまずは心理的なケアにしっかりと取り組むことがおすすめです◎
また、赤面症の治療とされる手術は「ETS(胸部交換神経遮断手術)」と呼ばれ、発汗の指令を伝える副交感神経の働きを止めることで、汗を出にくくする手術です。 内視鏡を使った手術で、痛みも少なく、極めて小さな傷で手術を行うことが可能です。
痛みも傷も少ない「ETS(胸部交換神経遮断手術)」ですが、副作用として「代償性発汗」が問題視されています。
「代償性発汗」とは、手術によって赤面症を止められる代わりに、高温の環境下では背中や腰、お腹、太ももの前後、胸などに発汗が増え、新たな悩みに発展してしまうケースのことです。
もちろん個人差があり、全く副作用が出ない人もいれば、着替えが何枚も必要なほど大量の汗をかくようになる人もいます。
ただし、現在の医療技術では、切除した副交感神経を元に戻すことは不可能なため、「手術をしなければ良かった…」なんて後悔することのないように、しっかりと考慮することが大切です◎